
2021年(第19回)医療情報技師試験の医学医療系からの過去問 41~50 を勉強したときの備忘録です。
問41:情報システムの運用管理に関わる人とその役割について誤っている組み合わせはどれか。
- システムエンジニア ー 消耗品の補給
- カスタマーエンジニア ー システムの保守
- 利用者 ー 運用管理規定の順守
- ヘルプデスク ー システム操作のトラブル対応
- CIO ー 組織全体の情報管理業務に関する運用に関与
システムエンジニアはシステム設計を行う。必要に応じて機器の設置場所や使用状況の調査を行うこともあるが、消耗品の補給は行わない。
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正答:1
問42:病院情報システム運用管理規定への記載が必須ではないのはどれか。
- 患者や利用者からの苦情に対する受付体制
- システムを構成する具体的な機器名やソフトウェア名
- 監査計画立案、実施、報告書作成と運営責任者への報告
- 運用上必要な作業手順書の整備と利用者の教育・訓練の実施
- システム管理者や監査責任者からの問題点の報告に対する対応
具体的な機器名やソフトウェア名は求められていない。
正答:2
問43:病院情報システムの導入効果を測る評価項目の組み合わせのうち適切でないのはどれか。
- 患者満足度 ー 診察待ち時間
- 経営状況 ー 看護師の勤務時間
- 業務効率 ー 記録作成に要する時間
- 作業確実性 ー 診療報酬請求の査定・返戻の件数
- 医療安全 ー インシデント・アクシデントの発生件数
正答:2
問44:病院情報システムの改修について正しいのはどれか。
- システム改修による運用の変更は生じない。
- 運用の変更でシステム改修を回避することがある。
- 費用対効果の低いものからシステム改修を実施する。
- 要求仕様書を満たすシステムであればシステム改修の必要は生じない。
- 診療報酬改定に伴うシステム改修は医事会計システムのみに発生する。
正答:2
問45:部門のシステムを変更した場合、本番系へのリリースを最終的に承認するのは誰か。
- 部門の申請者自身
- 部門の管理責任者
- プロジェクトマネージャ
- 医療情報システム管理部門の職員
- 医療情報システム管理部門の管理責任者
部門のシステムの変更であるが本番系の最終リリースの承認者は医療情報システム管理部門の管理責任者である。
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正答:5
問46:情報機器作業のための環境として適切なのはどれか。
- 一連続作業時間を2時間に設定する。
- 画面との視距離を15cmに設定する。
- キーボードにパームレスト、リストレストを用意する。
- パソコンのディスプレイの中心を目の高さに設定する。
- 書類上の照度がディスプレイの照度の2倍になるように設定する。
1)一連続作業時間は1時間を超えない。
2)ディスプレイはおおむね、40cm以上の視距離が確保できるようにする。
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4)ディスプレイはその画面の上端が目の高さとほぼ同じか、やや下になる高さにすることが望ましい。
5)書類上の照度がディスプレイの照度と大きく異なることは適切でない。
正答:3
問47:システム障害発生時、病院のシステム担当が最初に行うべきことはどれか。
- ベンダの営業担当者に連絡する。
- マスコミ向けの報告文書を作成する。
- 各部署から情報を収集し、状況把握を行う。
- 影響範囲、復旧見込みなどを病院内にアナウンスする。
- システムを所管する責任者に状況を報告し、指示を仰ぐ。
システム障害発生時は、影響範囲がどの程度かを確認しなければ対策を講じることが不可能であるため、3)を実施する。
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正答:3
問48:IHEについて誤っているのはどれか。
- 統合プロファイル内の各機能を提供する「アクタ」同士の通信をトランザクションと呼ぶ。
- 地域医療連携における情報連携基盤技術仕様はさまざまな統合プロファイルを含んでいる。
- システム導入時にIHEを参考にすることで、システム構成の選択肢が増えることが期待できる。
- システム連携を実現するための標準規格の使い方を示したガイドラインを統合プロファイルと呼ぶ。
- システムや機器同士の接続試験を行うコネクタソンを開催し、接続性のとれたシステムや機器を認定する。
IHEとは Integrating the Healthcare Enterprise の略で医療情報システムの相互接続性を推進する国際的なプロジェクトです。 IHE という言葉を初めて聞く方にとっては、これだけで何であるかを理解することは困難でしょう。そもそも医療情報システムは医療を支える裏方のような存在であり、医療行為を行う直接的なツールではないため、医療現場で働く医療従事者にとっては関心の希薄な分野ではないでしょうか。しかし、施設の規模や場所を問わず、医療情報システムはライフラインのように医療を行う上で欠かせないシステムのひとつなのです。
近年、医療の IT 化が進み、専門分野ごとのIT 化だけではなく施設全体のIT 化という視点からのシステム連携や、他施設とのシステム連携に対するニーズが高まっています。これらを実現する場合も標準規格を円滑に利用することが可能であれば、打ち合わせやカスタマイズの省略が可能となり、導入費用の抑制や将来的な汎用性に期待を持つことが出来るのです。IHE では、これらの標準規格の使い方が定まっていないことに起因する問題を解決するために、あらかじめ標準規格の使い方の「ガイドライン」を提案しています。IHE の示したガイドラインを利用することで、施設やシステムごとに細かな設定やカスタマイズを行うことなく、機器やシステムメーカーを問わずに連携できるシステム(マルチベンダシステムという)の構築が可能となり、開発期間や開発費用の抑制が可能となります。
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4)医療現場での一般的なワークフロー分析の結果である業務シナリオを「統合プロファイル」と呼び、その統合プロファイルに沿ったシステム連携を実現するための標準規格の使い方を示したガイドラインのことを「テクニカルフレームワーク」と呼んでいます。
プロファイルとは、輪郭、横顔、分析結果、略歴などの意味を持つ英単語。 一般の外来語としては「プロフィール」(またはプロフィル)と表記するのが一般的だが、これは英語の “profile” に対応するフランス語 “profil” が由来で、人物紹介などの意味で用いられる。
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正答:4
問49:他院から提供された画像CDのデータを取り込みできない場合、原因から除外できるのはどれか。
- 提供された媒体に傷がある。
- 患者IDが自院のIDと異なっている。
- 過去に取り込み済みの画像が含まれている。
- IHE-PDI規格以外の形式で保存されている。
- DICOMに含まれない特殊なファイル形式の画像が含まれている。
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2)患者IDが自院のIDと異なっている場合でも画像データの参照、取り込みは可能である。
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正答:2
問50:電子レセプト(医科)で使用される基本マスタでないのはどれか。
- 医薬品マスタ
- 修飾語マスタ
- 傷病名マスタ
- 特定機材マスタ
- 看護実践用語標準マスタ
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5)看護実践用語標準マスタは、MEDIS-DCが提供提供しているが、電子レセプトの基本マスタではない。
正答:5
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