
2021年(第19回)医療情報技師試験の医学医療系からの過去問 21~30 を勉強したときの備忘録です。
問21:関係データベースで、表から特定の列を取り出す操作はどれか。
- 差
- 結合
- 射影
- 選択
- 直積
選択(selection) → 行の抽出
射影(projection) → 指定した列を抽出
結合(join) → 複数の表を結合して1つの表にする
1)
2)
3)
4)
5)
正答:3
問22:データベース処理において、図のように2つのトランザクション更新要求の処理が進まなくなる状態はどれか。(図あり)
- アボート
- コミット
- デッドロック
- ロールバック
- ロールフォワード
1)
2)
3)デッドロックとは、行き詰まり、手詰まり、膠着状態などの意味を持つ英単語。 ITの分野では、複数の実行中のプログラムなどが互いに他のプログラムの結果待ちとなり、待機状態に入ったまま動かなくなる現象を指す。
4)ロールバックとは、後退、巻き戻し、撤退、引き下げ、巻き返し、反撃などの意味を持つ英単語。 情報システムの分野では、システム障害やデータの喪失、破損などが起きた際に、以前に正常に稼働していたある時点の状態に戻して復旧を試みることを指す。
5)ロールフォワードとは、データベースシステムなどに障害が発生したときの回復手法の一つで、ある時点(チェックポイント)で複製したバックアップデータを書き戻し、その後の更新データ(ジャーナル)を反映していって障害発生直前の状態に戻すこと。 主に装置の破損など物理的な障害の際に用いられる。
正答:3
問23:IPv6の説明として適切なのはどれか。
- 無線LANでは使えない。
- IPv4とは直接通信できない。
- アドレス長は32ビットである。
- 暗号化はサポートされていない。
- IPパケットのヘッダは可変長である。
1)
2)概念的にはIPv4とIPv6はほぼ同等と言えるが、実際のパケットフォーマットは完全に異なる上、IPアドレス空間の大きさも違うため、1対1対応はできない。そのため、IPv6ノードとIPv4ノードが互いに直接通信することはできない。
3)
4)
5)
正答:2
問24:192.168.32.0/22のネットワークが持つホスト部のアドレス数はどれか。
- 128
- 256
- 512
- 1024
- 2048
IPアドレスは、ネットワーク部とホスト部という二つの部分から成り立っています。
ネットワーク部は、そのIPアドレスが属しているネットワークを識別するための部分です。そのIPアドレスが、どのネットワークで使われているのかがわかります。
ホスト部は、ネットワーク内のコンピュータを識別するための部分です。そのIPアドレスが、ネットワーク内のどのコンピュータに割り当てられているかがわかります。
1)
2)
3)
4)
5)
正答:4
問25:プライベートIPアドレスの複数の端末が、1つのグローバルIPアドレスを用いたインターネット接続を可能にする仕組みはどれか。
- CIDR
- ICMP
- NAPT
- SNMP
- RADIUS
1)
2)
3)NAPTとは「Network Address Port Translation」の略であり、TCP(UDP)/IPパケットに含まれるIPアドレスとポート番号を、別のIPアドレスとポート番号に変換する技術です。 IPマスカレードと呼ぶこともあります。
4)
5)
正答:3
問26:LAN内でループ構成を回避するためのデータリンク層の通信プロトコルを表すのはどれか。
- トークンリング
- フレームリレー
- スパニングツリー
- マルチホーミング
- リンクアグリゲーション
1)複数の端末が同時に送信を試みて信号が衝突(コリジョン)するのを防ぐアクセス制御の仕組みとして、「トークンパッシング」(token passing)と呼ばれる方式を用いるのが大きな特徴である。データの送信権を表すトークンと呼ばれる信号がリング上を高速で周回しており、送信したい端末はこれを取得して送信を開始する。送信が終わるとトークンを再び放流し、別の端末が送信できるようにする。
2)フレームリレーとは、信頼性の高い物理回線を前提として、パケット単位で、簡素化された、コネクションレスのデータ交換を行う通信方式のことである。 パケット交換を行う通信方式には、ネットワーク層で動作するX. 25がある。 これは、誤り制御やフロー制御を行うことにより、高い信頼性を確保するものである。
3)STP(Spanning Tree Protocol)は、円環上(ループ状)に形成されたレイヤー2ネットワークにおいて
データトラフィックが永続的に流れ続けることを防止するプロトコルです。信頼性の高いネットワークを
構築するためには、ネットワーク機器に障害が発生しても迂回路で通信できるように、複数のスイッチを
使用したNW構成にしますが、そのような冗長化をした場合にSTPを有効にしなければ問題が発生します。
4)マルチホーミングは、同一宛先に対する複数の経路で負荷を分散させることができる機能です。 例えば複数のISPに同時に接続して通信することが可能となり、各ISPへの回線速度に応じてパケットを振り分けることができます。 また、 回線ダウン時にも別ISP経由でパケットを送出することができます。
5)リンクアグリゲーション(ポートトランキング)は、複数の物理ポートを束ねてスイッチ間の帯域幅を拡大するとともに、リンクの冗長性を高める機能です。 束ねたポートはリンクアグリゲーショングループ(LAG)またはチャンネルグループ、トランクグループなどと呼ばれ、論理的に1本のポートとして扱われます。
正答:3
問27:IPアドレスなどのネットワーク情報を提供するプロトコルはどれか。
- FTP
- DHCP
- HTTP
- POP3
- SMTP
1)
2)DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、クライアントに対して動的にIP設定パラメーターを提供する機能です。 DHCPサーバーは、クライアントの要求に対して、あらかじめプールされたIPアドレスの中から使用されていないアドレスを選び、一定期間クライアントに割り当てます。
3)
4)
5)
正答:2
問28:送信相手までの経路が不明な場合のデータ送信先として設定されるのはどれか。
- DNSサーバ
- LDAPサーバ
- WINSサーバ
- デフォルトゲートウェイ
- リンクローカルアドレス
1)
2)
3)
4)デフォルトゲートウェイとは、所属するネットワーク内のコンピュータから外部のネットワーク上にあるコンピュータにアクセスする際に、出入り口の役割を果たす機器のことです。 一般的には、ルーターがデフォルトゲートウェイとなっており、「192.××××. ×. ×」などの数字で設定されています。
5)
正答:4
問29:インターネット上に構築された、あたかも専用線のように使うことができる仮想的なネットワークはどれか。
- VDT
- VOD
- VPN
- VLAN
- VoIP
1)
2)
3)VPNとは「Virtual Private Network (仮想プライベートネットワーク)」の頭文字をとった略語で、インターネット接続とオンラインのプライバシーを保護する仕組みです。 VPN接続は、仮想的な専用線(トンネル)を構築することで確立されます。
4)VLANは「Virtual Local Area Network」の略で、「仮想LAN」「バーチャルLAN」とも呼ばれます。 コンピュータネットワークにおいて、物理的な接続形態とは別に仮想的(バーチャル)なLANセグメント(個々のネットワーク環境のこと)を作る技術のことをいいます。
5)
正答:3
問30:理論上の伝送速度が最大の無線LANの規格はどれか。
- IEEE802.11a
- IEEE802.11b
- IEEE802.11ac
- IEEE802.11n
- IEEE802.11g
1)IEEE802.11a 54Mbps 5GHz帯
2)IEEE802.11b 11Mbps 2.4GHz帯
3)(Wi-Fi 5)IEEE802.11ac 6.9Gbps 5GHz帯
4)(Wi-Fi 4)IEEE802.11n 300Mbps 2.4G帯/5GHz帯
5)IEEE802.11g 54Mbps 2.4GHz帯
(Wi-Fi 6)IEEE802.11ax 9.6Gbps 2.4GHz/5GHz帯
正答:3
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