
2019年(第17回)医療情報技師試験の医学医療系からの過去問 11~20 を勉強したときの備忘録です。
問11:我が国の医療制度について誤っているのはどれか。
- 国民皆保険制度である。
- 医療給付は現物給付である。
- 医療機関は自由開業制である。
- 患者は医療機関を自由に選択できる。
- 患者は包括払いと出来高払いを選択できる。
1)
2)
3)
4)
5)診療報酬の算定は基本的に診療行為の合計による出来高払いである。
入院診療におけるDPC/PDPS制度において一部が包括払いとなるが、患者が選択できるわけではない。
正答:5
問12:要介護認定の申請窓口はどれか。
- 主治医
- 市区町村
- 都道府県
- サービス事業者
- ケアマネージャー
介護保険法第3条
申請後、市区町村による認定調査、主治医意見書による一次判定、介護認定審査会による
二次判定により要介護度および認定有効期間が最終判定される。
正答:2
問13:国家資格でないのはどれか。
- 准看護師
- 介護福祉士
- 柔道整復師
- 診療放射線技師
- あん摩マッサージ指圧師
保健師助産師看護師法第六条
” 准看護師は都道府県知事の免許を受ける
正答:1
問14:助産師の守秘義務を定めている法律はどれか。
- 刑法
- 民法
- 医師法
- 医療法
- 保健師助産師看護師法
助産師の守秘義務は1)刑法第134条に定められている。
正答:1
問15:平均在院日数の計算式として正しいのはどれか。
- A/B
- A/((B+C)÷2)
- A/(B+C)
- A/((B+C)×2)
- A/((B+C)÷2)
正答:5
問16:医療安全について正しいのはどれか。
- 医療安全の向上に職員教育は有用でない。
- インシデントレポートは自主的な報告である。
- インシデントレポートは職員の能力評価に用いられる。
- 有害事象は患者への影響度が比較的軽微なものを指す。
- 医療過誤は医療行為を通じて発生した傷害と定義されている。
2)インシデントレポートは、医療安全を目的として医療現場に内在する危険要素を把握するための
情報収集ツールであり、自主的な報告である。
1)医療安全は原因追究と事例から学ぶことが必要であるため、職員教育は有用である。
3)インシデントレポートは、医療事故・医療過誤の発生を未然に防止する事が目的であり、
職員の能力評価には用いられない。
4)有害事象は、医療行為を通じて患者に発生した障害と定義されており、患者への影響が大きい。
5)医療過誤は、法律上の用語であり、患者に障害が発生するとともに、医療行為や管理上に
過失が認められ、両者の間に因果関係があるものを意味する。
正答:2
問17:医薬品医療機器等法で高度管理医療機器に分類されないのはどれか。
- 人工心臓弁
- 人工透析器
- 電子内視鏡
- ペースメーカー
- 心血管用ステント
電子内視鏡は、管理医療機器に分類される。
正答:3
問18:根本原因分析(RCA:Root Cause Analysis)について誤っているのはどれか。
- 4M4E分析が用いられる。
- バリアンス分析が用いられる。
- SHELモデル分析が用いられる。
- 複雑な事実関係を明らかにすることが必要である。
- 「事実」と「推測や判断」を区別することが必要である。
根本原因分析(RCA:Root Cause Analysis)とは、インシデントや有害事象の再発防止策を
検討するために、事例をもとに根本的な原因を追究するための分析である。’
1)4M4E分析とはフレームワーク型の分析手法で、インシデントやアクシデントの要因を4つの「M」の視点から分析して、さらに対策を4つの「E」の視点で行う手法です。
2)バリアンス分析はクリニカルパスの改善を目的として用いられる分析のため、誤りである。
3)シェルモデルはヒトを中心におき要因を周囲に配置し図式化、視覚的に事象を把 握しつつ、各々の相互関係から事故発生に影響を与えた要因を整理できるとされ ています。
正答:2
問19:クリニカルパスによる期待される効果でないのはどれか。
- 治療の標準化
- 医療の質の向上
- チーム医療の推進
- 平均在院日数の短縮
- 症例数の少ない疾患の治療法の確立
クリニカルパスは「患者状態と診療行為の目標、および評価・記録を含む標準診療計画であり
標準からの偏位を分析することで医療の質を改善する手法」と定義されている。(日本クリニカルパス学会)
正答:5
問20:診療ガイドラインの目的でないのはどれか。
- 診療の画一化
- 医療の質の向上
- エビデンスの提供
- 患者への情報提供
- 施設間格差の解消
診療ガイドラインは科学的根拠に基づき、臨床現場における意思決定の際の
判断材料の1つとして利用することを目的にされたものである。診療はガイドラインの情報に加え
患者の希望などを考慮の上、医療者と患者が合意の上で行われるものであるため、1)診療の画一化は誤り。
正答:1
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