2016年医療情報技師(医療情報システム系)の過去問集6

2016年(第14回)医療情報技師試験の医学医療系からの過去問 51~60 を勉強したときの備忘録です。

個人的な解釈でメモを付けています。誤りがある可能性があります。

過去問

問51:紙媒体等をスキャナ等で電子化保存する場合の実施計画書は、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(第4.3版)」に基づいて作成される必要がある。ガイドラインに記載されていないのはどれか。

  1. 実施記録の作成と記録項目
  2. 個人情報保護管理責任者の特定
  3. 運用管理規定の作成と妥当性の評価
  4. 患者等への周知の手段と異議の申し立てに対する対応
  5. スキャン等で電子化を行ってから紙やフィルムの破棄までの期間、及び破棄の方法
解説


”診療録等をスキャナ等により電子化して保存する場合”とは以下を想定して記載されている。
・電子カルテ運用されているが、運用等の問題で紙媒体が残るまたは施行前の紙媒体がある場合
・既に電子化している医療機関へ他院から紙媒体(例:診療情報提供書)を提供された場合
1) 実施記録の作成と記録項目
→「最低限のガイドラインの項」に記載されている。
2) 個人情報保護管理責任者の特定
→記載されていない。
3) 運用管理規定の作成と妥当性の評価
→「最低限のガイドラインの項」に記載されている。
4) 患者等への周知の手段と異議の申し立てに対する対応
→過去の紙媒体を電子化する場合に必要とされている。
5) スキャン等で電子化を行ってから紙やフィルムの破棄までの期間、及び破棄の方法
→過去の紙媒体をスキャンして保存する場合に求められる。
  

正答:2

問52:病院情報システムに障害が発生した際のシステム運用部門の対応として誤っているのはどれか。

  1. 障害記録票に発生時の状況を記録した。
  2. 関連部門に障害発生の第一報を伝えた。
  3. 障害通報の内容を実際に操作して確認した。
  4. 第一報が入った時点で即座に紙運用に切り替えた。
  5. 障害の切り分けを行うため、発生している箇所の情報収集を行った。
解説


1)
2)
3)
4) 紙媒体の記録と電子情報との整合性などの点から誤った対応
5)
  

正答:4

問53:地域医療ネットワークにおける標準化と関連のないのはどれか。

  1. XDS
  2. HL7
  3. PDQ
  4. DPC
  5. DICOM
解説


1) 施設間医療情報交換についてのIHE統合プロファイル(XDS, XDR, XDM)
2) 施設間・システム間での臨床情報や管理情報を交換するための標準規約
3) 施設間患者情報参照についてのIHE統合プロファイル(PDQ, PIX)
4) 包括医療費支払い制度方式
5) 医療画像の交換規約(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)
  

正答:4

問54:下記の組み合わせでもっとも関係が薄いのはどれか。

  1. ICD - 病名
  2. PDI - 音声
  3. CDA - 診療文書
  4. MFER - 医用波形
  5. DICOM - 適合宣言書
解説


1)
2) PDI=Portable Data for Imaging:可搬媒体による画像データ交換
3)
4)
5)
  

正答:2

問55:標準規格に関する組み合わせで誤っているのはどれか。

  1. ICD-10 - 病名
  2. HOTコード - 医薬品
  3. JLAC10 - 臨床検査
  4. ICD-9-CM - 病理検査
  5. JJ1017 - 画像検査
解説


1)
2)
3)
4) 「手術」で利用
5)
  

正答:4

問56:医療用医薬品に表示されているバーコード(GS1 DataBar)について、誤っているのはどれか。

  1. 錠剤の1シート単位にも表示される。
  2. 医療安全確保を目的の1つとしている。
  3. この表示に伴いJANコードは表示禁止となった。
  4. 包装単位によりロットや有効期限も表示されている。
  5. 使用することで診療報酬上の加算が認められている。
解説


1)
2)
3) 2015/7より禁止
4)
5)GS1 DataBarを使用しても診療報酬上の加算は認められない
【PDF】厚労省「医療用医薬品へのバーコード表示の実施要項」の一部改正について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002psxj-att/2r9852000002pt46.pdf
  

正答:5

問57:DPCと関係の深いコードはどれか。

  1. Kコード
  2. ICD-10
  3. JLAC10
  4. HOTコード
  5. JJ1017
解説


1)Kコードは、医科診療報酬点数表の診療行為の中の手術・処置に振られたコードで、コードの頭文字にKが割り振られているため、Kコードと呼ばれている。
2)ICD-10は、WHOが作成している疾病及び関連保険問題の国際統計分類第10版のことである。ICD-10とKコードはDPCを決定するために必要なコードであり、関係が深い。
3)臨床検査のコード
4)医薬品のコード
5)画像検査のコード
  

正答:1,2

問58:JLAC10コードの説明として正しいのはどれか。

  1. 日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード
  2. 医療情報システム間における医療情報交換のための標準規約
  3. 世界保健機構(WHO)の設定した、国際疾病分類の第10版
  4. DICOMを運用するにあたっての医療の放射線分野の標準コード
  5. 約4900ある全ての診断群分類に対して14桁で構成される診断群分類番号
解説


1) JLAC10
2) HL7
3) ICD-10
4) JJ1017
5) DPC
  

正答:1

問59:IHEに関する説明で誤っているのはどれか。

  1. 通信にHL7とDICOMのみが使われている。
  2. マルチベンダ接続によりシステム構成の選択肢が増える。
  3. システムの導入にあたって打ち合わせや仕様書作成が容易になる。
  4. コネクタソンは特定の統合プロファイルとの適合性を検証するものである。
  5. 分野(ドメイン)ごとに業務フローを決め、利用するメッセージなどを定めている。
解説


1)HL7,DICOM,MFER,PDF,SVGが使われている。
機器間の通信にはHL7とDICOMが使われることが多いが、その他の通信規約が利用されることもある。
2)
3)
4)
5)
IHEとは Integrating the Healthcare Enterprise の略で医療情報システムの相互接続性を推進する国際的なプロジェクトです。
  

正答:1

問60:SS-MIX2標準化ストレージに格納される項目に含まれないのはどれか。

  1. 病名情報
  2. 処方オーダ
  3. 読影レポート
  4. 退院時サマリ
  5. アレルギー情報
解説


SS-MIX2標準化ストレージとは、多施設間での診療データの効率的な二次利用のために定められた診療情報の表現と格納形式の標準である。
1)
2)
3)
4)
5)
厚生労働省電子的診療情報交換推進事業(SS-MIX;Standardized Structured Medical
Information Exchange)では平成18年度に厚生労働省医政局が行った、標準的電子カ
ルテ情報交換システム開発委託事業の成果を全国に普及・展開することを目的としてい
る。
  

正答:3,4