2016年医療情報技師(医学医療系)の過去問集1

2016年(第14回)医療情報技師試験の医学医療系からの過去問 1~10を勉強したときの備忘録です。

個人的な解釈でメモを付けています。誤りがある可能性があります。

問01:インフォームドコンセントについて正しいのはどれか。

  1. 知的障害者には必要ない。
  2. 緊急時でも省略することはできない。
  3. 幼児の場合は代理人の同意が必要である。
  4. 患者を不安にさせる事項の説明は省略する。
  5. 診療の目的や内容を説明するが患者の同意は必要ない。
解説


医療従事者は、あらゆる医療行為について患者からインフォームドコンセントを得る必要があると考えるのが一般的である。
1)障害者であってもインフォームドコンセントは必要である。
2)生命の危機に瀕した緊急時の場合、事前の説明を省略し、一般的な治療を優先させてから事後の説明を行うことはやむを得ないとされる。
3)自己決定の判断能力が十分でないと考えられる幼児の場合は、子供の自己決定権を代理人(保護者)が代替するので、代理人の同意が必要である。
4)インフォームドコンセントに際しては、十分、かつ正確な説明を行う必要がある。
5)患者の同意は必須である。
  

解答:3

問02:ターミナルケアについて誤っているのはどれか。

  1. ホスピスのみで行う。
  2. 宗教家や家族、友人等も関わる。
  3. 終末期の死に至る過程を支える。
  4. 心理的な苦悩の緩和の支援も含まれる。
  5. その人らしさを全うすることを支援する。
解説


ターミナルケアとは、3)終末期の死に至る過程を支える医療である。単に身体的な苦痛の除去だけではなく、4)心理上の苦悩を緩和するとともに2)信仰や霊的な情感、不安なども包含する支援行為であり、宗教家や家族、友人等も関わる。すなわち、5)その人らしさを全うすることを支援する。
治療方針を立てるに際しては、専門的な医学的検討のうえ、インフォームドコンセントに基づく医療・ケアチームによる患者あるいは家族の意思の確認が重要である。最終的に、適切な結論が得られな場合は複数の専門家による委員会を設置して検討・助言を行う。
ターミナルケアは居宅などでも行われるので 1)ホスピスのみとは限らない
  

解答:1

問03:保険診療として認められていないのはどれか。

  1. 健康診断
  2. 帝王切開
  3. いぼ焼灼
  4. コンタクトレンズ検査
  5. 疲労回復のための入院
解説


保険給付の対象とならない疾患等としては、予防接種、予防医療、自然分娩、美容外科および労災保険対象などがある。
1)健康診断は禁止されている。
2)保険診療で認められている。
3)冷凍凝固法の1番のメリットは、健康保険が適用される
冷凍凝固法はいぼ細胞を液体窒素で凍らせて壊死させる治療法で、焼灼法とはレセプト上でも別扱い。
焼灼法は電気メスで文字通り「焼き殺して」除去する方法。
4)保険診療で認められている。
5)疲労回復のための入院は傷病による入院ではないので、保険診療の対象外である。
  

解答:1,5

問04:わが国の医療保険制度について誤っているのはどれか。

  1. 現物給付が原則である。
  2. 自己負担率は一定である。
  3. 医療機関を自由に選択できる。
  4. すべての国民を対象としている。
  5. 入院室料差額は給付の対象外である。
解説


わが国の医療保険制度の特徴は、すべての国民を対象とする強制加入の国民皆保険制度、保険医療機関に対して保険証を提示すれば受信が認められる医療機関に対して保険証を提示すれば、受信が認められる医療機関の自由選択、診療サービス提供の給付をする「現物給付」である。
1)
2)就学前 2割, 70歳まで 3割, 70歳以上 2割(所得によっては3割)
3)
4)
5)入院室料差額は、保険給付の対象外であり、選定療養費として認められている。
参考文献サイト】
協会けんぽ
  

解答:2

問05:医療計画における5疾病に含まれないのはどれか。

  1. がん
  2. 肺炎
  3. 脳卒中
  4. 精神疾患
  5. 急性心筋梗塞
解説


1)
2)
3)
4)
5)
補足】
5疾病
がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患(認知症を含む)
5事業
災害医療、へき地医療、救急医療、周産期医療、小児医療(小児救急を含む)
+在宅医療
http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=141459&name=2r98520000036fkg.pdf
  

解答:2

問06:DPCの主病名として正しいのはどれか。

  1. もっとも検査費のかかった病名
  2. もっとも薬剤費のかかった病名
  3. もっとも医療資源が投入された病名
  4. もっとも手術・処置料が高かった病名
  5. もっとも多くの診療科の医師が介入した病名
解説


DPCの主病名(診断群分類)は、入院中に「もっとも医療資源が投入された傷病名」と実施された診療行為の内容によって決まる。この診断群分類から、包括評価部分が算定される。
1)
2)
3)
4)
5)
  

解答:3

問07 削除問題:診療報酬請求書の記載に必要のない患者情報はどれか。

  1. 性別
  2. 年齢
  3. 氏名
  4. 現住所
  5. 生年月日
解説


1)
2)
3)
4)
5)
  

解答:全正解

問08:医療法で規定されているのはどれか。

  1. 応召義務
  2. 無診察治療の禁止
  3. 診療録の記載義務
  4. 診療内容の守秘義務
  5. インフォームドコンセントの努力義務
解説


1)医師法(第十九条)
2)医師法(第二十条)
3)医師法(第二十四条)
4)刑法(第百三十四条)
5)1997年(平成9年)の医療法改正によって、医療者は適切な説明を行って、医療を受ける者の理解を得るよう努力する義務が初めて明記されました。
  

解答:5

問09:職種と守秘義務を定めた法令の組み合わせで正しいのはどれか。

  1. 医師   - 医師法
  2. 薬剤師  - 薬剤師法
  3. 歯科医師 - 歯科医師法
  4. 看護師  - 保健師助産師看護師法
  5. 助産師  - 保健師助産師看護師法
解説


1)刑法
2)刑法
3)刑法
4)
5)刑法
  

解答:4

問10:業務独占でないのはどれか。

  1. 看護師
  2. 助産師
  3. 保健師
  4. 薬剤師
  5. 准看護師
解説


業務独占とは、その業務の遂行に専門的判断や技術を伴う行為が必要であり、一定の教育訓練を受け、所定の資格を持つ者だけが業として行いを得ることをいう。一方、名称独占とは、法令によって一定の職種、施設などのみに特定の名称を独占させることによって、業を行う者、サービスを受ける者が混乱を起こさせないようにするためのものである。保健師は名称独占であるが、業務独占ではない。
1)
2)
3)
4)
5)
http://www.shikakude.com/paje/g-dokusen.html#k7
  

解答:3